内容説明
日本人が集団的にみえるのは、自分の利益のためである。人間の考え方や行動の違いは国籍よりも階層によって決まる。日本人論の中では、下から自発的に共有される「文化」と上から管理的に操作される「イデオロギー」とが混同されがちである。越境人間による日本人論の大転換。
目次
第1章 日本論のパラダイム転換
第2章 国際的文脈における日本論
第3章 集団論から社会関係論へ(別府春海)
第4章 階層が思考と行動を決める(ロス・マオア;杉本良夫)
第5章 QCサークル活動の諸条件(小池和男)
第6章 孤・円・球―自己の生涯設計(ディビッド・プラス)
第7章 日本人の友人関係(渥美〓子)
第8章 イデオロギーとしてのイエ(河村望)
第9章エティック概念とエミック概念(別府春海)
日本社会のタイポロジー(J・V・ネウストプニー)
第11章 ジャパノロジーを超えて―国を越える「比較主義」(杉本良夫;ロス・マオア)