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内容説明
政治・経済が混迷する現在、国民が求めているリーダーシップと行動力を示した人物が昭和の日本にいた。「社会は豊かに、個人は質素に」自身の生活は質素を貫き、IHIや東芝の再建、行政改革を達成して国家の復興を成し遂げ、常に日本の未来を見つめ、信念をもって極限に挑戦し続けた男。戦後日本の歴史の中で燦然と輝く土光敏夫の生涯を活写した傑作人物ノンフィクション。
目次
序章 数条の涙
第1章 挫折と挑戦
第2章 東奔西走
第3章 大いなる決断
第4章 母・登美と橘学苑
第5章 執念の東芝再建
第6章 種を蒔く人
第7章 行革に命を懸ける
終章 巨星堕つ
著者等紹介
上竹瑞夫[ウエタケミズオ]
1940年~1997年、栃木県生まれ。早稲田大学文学部国文科卒業。フラスのブザンソン大学に留学。帰国後、雑誌記者を経て、文筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かず
6
土光さんのルポです。旧制中学入試の失敗や姉弟の学費の面倒を見るなど、若い頃から苦労されたようです。「若年の苦労は買ってでもしろ」と言われますが、こういう本を読むと、身に沁みます。また、中学時代、柔道をされたそうで、身体的鍛錬がもたらす効用は大なりと感じました。それと、立派な母親の存在は大きいと思いました。行動の思想的背景には、母を通じた法華経の精神があったのですね。私は、土光さんが臨調で目指した姿に、この国は未だに到達していないと思います。殷の湯王や土光さんの如く、進んで変革を為す者でありたいと思います。2015/07/26
churu
5
昔ニュースで毎日のように聞いた土光敏夫の名前。あの日の小学生は日本に君臨する裏ボスのような爺さんを多少警戒の目で見ていた。それが大人になって「メザシの土光さん」の逸話に親近感を覚えると、豊洲のIHI本社ですら「あ〜土光さんの会社だ」と思って見てるんだから不思議なものだ。この伝記も面白くて電車の行き帰りで一気読みしてしまった。土光臨調の成し得た明解な一例が民営化された今のJR、NTT、JTという企業体なわけだが、何より今の政治が置き忘れてしまった日本人のあるべき姿を体現した生き様こそが彼の真骨頂なのだろう。2022/10/03
Hisashi Nakadani
3
タイトル見た時は「んな大袈裟な…」と半信半疑でしたが、いざ中身を読んでみたら漫画の世界か!と言いたくなるぐらいぶっ飛んだエピソードが満載でビックリしました。徹頭徹尾「ムダを排除する」を貫き続けた氏の経営理論は今の政界・財界にも見習ってほしい気がします。また、氏は「国民は国に頼るな、自分達で道を切り開け」と唱えていたそうですが、昨今の情勢をみていると、良くも悪くもそれが正しいと思えました(苦笑)2014/05/18
atsut101
3
90年の人生を僅か300ページ程度で綴っている為、かなり物足りないが結構泣けます。2013/08/16
りゅうすけ
3
最近、この手のビジネス関係の本ばかり読んでる気がするが。。。 この本は面白かった!!現代にこういった人がいてくれたら・・・と思える。 自分自身は仕事をする人としてこれくらい考えて行えるだろうか(たぶん、無理だと思う)。 自分の仕事に対する考え方を見直せる一冊でした。2012/06/14