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内容説明
「もはや、信じられるのは自分だけだ。おれは鬼になる。鬼になって最上の家を興してみせるぞ!」戦国出羽(現在の山形県)の小大名最上家に生まれた義光は、最上家興隆を願い、近隣の伊達家、上杉家に果敢に対抗する。周辺一族との攻防、長谷堂の戦い(北の関ヶ原)等、苛烈な戦国の掟の中、武略と権謀を駆使し、五十七万石の大大名に伸し上がった出羽の英雄・最上義光の生涯を描く長編小説。
著者等紹介
永岡慶之助[ナガオカケイノスケ]
1922年、福島県会津生まれ。東洋大学文学部卒業。雑誌編集者を経て、作家生活に入る。『斗南藩子弟記』で第四十五回、『紅葉山』で第六十回直木賞候補。日本文芸家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bibliobibuli
15
冒頭では豪傑なイメージで紹介されていましたが、その後は読んでいて、気苦労の多い武将だな!と思うようになりました。戦国武将の小説の殆どが主人公をかっこよく描いているのに対し、本書はそうでもないところが、面白かったです。2017/11/11
BIN
4
山形の梟雄、最上義光を描いた作品。最上義光としてはスタンダードな作品かな。宇喜多直家並の腹黒さではあるが、宇喜多や松永久秀は真っ黒な割には悪の魅力みたいなものを感じるが、この人物にはそういう魅力は感じられない。徳川家康に媚びへつらったところからだろうか。この作品ではその辺りが顕著に現れていたかのように思える。結果的に失敗していることも多いし。やはり伊達政宗の登場比率が高いのはどうしようもないのか。2015/01/22
山河
1
東北の雄伊達正宗、最上義光、上杉景勝。中でも印象薄い最上義光だが徳川家康に取り入って57万石にまでに大きくする。その過程では子供まで何人も犠牲にしている。2017/03/06
空海
1
東北の雄伊達政宗、最上義光、上杉景勝。中でも印象の薄い最上義光だが徳川家康に取り入って57万石まで大きくする。その過程では子どもを何人も殺害している。情けない❗2017/03/06
wang
1
表題と裏腹に最上義光が脇役に成り下がっている。政治の大局の中で矮小な人物像しか印象に残らない。冒頭は義光から始まるが、東北情勢になると伊達政宗が主役となり、日本全体になると秀吉そして家康が主役になる。江戸幕府成立後は再び最上家に戻るが衰微の部分は既に次代になっている。印象的な場面は冒頭の盗賊討伐の場面のみ。戦国末期の時代を描こうとするから最上家が薄くなるのであってもっと最上家中心に視点を据えて中央の政権抗争は無視しても良かったのではないか。2015/07/04
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