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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yutaro13
25
『落日の鷹』(龍造寺・鍋島)に続いて同じ著者で立花宗茂を。原題『乱離の風―若き日の立花宗茂』が示すように、本書の範囲は統虎(宗茂)が立花道雪の娘婿になるところから柳川入城まで(15〜21歳)。75歳まで生きる宗茂の人生のごく初期の頃にすぎず、後半生は別の本で補完する必要がある。本書の真の主人公は、宗茂の実父・高橋紹運だろう。島津5万に対して700余で戦った岩屋城の籠城戦は本書のハイライト。紹運の凄まじい生き様=死に様は宗茂にしっかり継承されていく。2019/09/22
y yoshi (イツモ ホンヲ ハナシマセンデシタ)
7
戦国最強の漢たちの物語。凄く面白かった。東の本田忠勝、西の立花統虎と呼ばれていたとは!2019/06/13
広瀬研究会
6
義のために闘い、義のためにたおれる。一人の武士としてなら格好いいかもしれないが、武将が家臣を道連れにしてそれを貫いてもよいのか。重い命題を突き付けられた高橋紹運の葛藤と決断を描き切っていて、見事というしかないです。2017/05/14
円盤人
4
実際には道雪、紹運、宗茂の「三代記」といってよい。武士の見栄が生む、ときに滑稽とさえ思える悲劇の数々が次々描かれる。お色の方、西郷党、新四郎と小萩、等々……。ある意味では、宝満城に籠城し、八百人の部下を死なせた紹運もそうであろう。だが、だからこそというべきか、その中でも、紹運の誇り高さや、内田入道玄叙と薩摩勢のやり取りなどがほろりと胸に迫る。初めての作者だったが感服した。ちなみに、続けて葉室麟『無双の花』を読書中だが、ちょうど15年後の話なので、役者が交代した続編のドラマを見ているような気分でおもしろい。2019/02/05
maito/まいと
4
九州の勇士・立花宗茂の若き時代を養父立花道雪と実父高橋紹運との関わりから描いた歴史小説。ちなみにタイトルに「立花宗茂」とあるが、この小説ではほぼ最後まで宗茂と改名することはない(そういう意味ではタイトルに難あり)特に実父紹運が最期の最期まで戦い続けた壮絶な玉砕劇は、覚悟と涙無しには読むことができない。できれば宗茂のその後まできちんと描ききって欲しかったなあ。二人の父との関係性が描かれていただけに、その後の宗茂が気になる。最期まで描いた小説が童門冬二氏以外見あたらないだけに残念だ。 2011/11/06
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