人物文庫 加藤清正〈７〉蓮華の巻

村上 元三【著】

学陽書房（2000/05発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 382p／高さ 15cm
• 商品コード 9784313751071
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

内容説明

太閤秀吉の死によって日本に帰った清正は、家康と三成の対立、諸大名間の暗闘を目の前にする。幼君秀頼を守り立て、豊臣家の天下を安らかに保ちたいと願う清正の思惑をよそに、天下の形勢は関ヶ原合戦へと移って行く。家康率いる東軍勝利の後、秀頼のため一身を投げ打ってもと覚悟する清正だったが、それとは裏腹に、家康の野望が次第にあからさまになってゆく。

感想・レビュー

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[隠者]

秀吉亡き後に豊臣家のために死ぬギリギリまで働くさまは心打たれる。その後のことを考えると暗澹とした気持ちにはなるけど解説の通りそれだけ加藤清正が脅威だったということに。よくまとまっててまさに上に立つべき聖人と言った感じに書かれていてちょっと出来過ぎだなという印象。特に朝鮮での鬼将軍という評価を考えるとイメージが全然違う。戦争での活躍という部分では全体的に薄味なのも全部人情家でいい君主という造形のために犠牲になった感が。それでも十分楽しめたので満足。

2023/06/22