女性文庫<br> 太宰治との愛と死のノート―雨の玉川心中とその真実

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女性文庫
太宰治との愛と死のノート―雨の玉川心中とその真実

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  • サイズ 文庫判/ページ数 238p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784313720060
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0195

内容説明

昭和23年6月13日深夜、山崎富栄は太宰治と共に玉川上水に身を投じた。あとに2通の遺書と太宰治との1年3カ月にわたる生活を綴った6冊のノートが遺された。本書は、若い生命を太宰治を愛することに賭け、青春を燃焼し尽した一女性の、喜びと不安にみちた魂の記録である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

私を知らないと言って。あなたを知らないと言うわ。哀しみの寺スパイ

41
太宰治と一緒に死んだ女性の日記。山崎富栄さんは眼鏡美女だ。しかしこれを読むと、恋なんてうらやましくなくなる。太宰さんは持ち前の弱さ全開で、いい気なものに見えなくもない。私が男だからか、少し怖い日記だ。今の言葉で言えばドMに感じるのだ。しかし細やかで深い愛情である事は否めない。その人のパーソナリティにもよるが、モテるという事は必ずしも明るい事じゃないと思った。2012/02/08

ZAKI★

10
電子版で読了。太宰治と入水自殺した愛人が書いた日記をまとめたもの。太宰治の作品では太宰目線での物事の見方や考え方が小説に描かれているが、その相手側のことを書いた作品は初めてで新鮮だった。一緒に死んでも構わないと言うほど太宰に陶酔し、寄り添いたいという思いが強いのは伝わってた。違う視点から太宰治の魅力を感じられた作品であり、もっと太宰治について知りたいなと思う作品だった。2025/02/12

BB

6
卒論の参考資料に。

ken

4
太宰治の愛人の日記断片。彼女は太宰への愛と信仰のもと、ある意味殉教のような死を遂げたのだと思っていたが、ひょっとしたらその認識は少しずれているのかもしれない。前半で仄めかされる「情死」には鬼気迫るものを感じず、死への決意は伺われない。寧ろ死を愛人と語り合う甘美な戯れといった印象さえ受ける。が、後半明らかな転調が見られる。燃えるような嫉妬と太宰への不信感が描かれ、自殺へと一直線に向かうよう。死後引き上げられた彼女の表情は苦悶に歪んでいたという。彼女の死には一般的に言われるロマネスクなどなかったのだろう。2018/02/18

鷺宮

3
不倫恋愛に最高潮に酔いまくってる女の日記。富栄さんがもっと長く生きてて、いずれ太宰と別れてたら、絶対後から「なんであんな男と付き合ってたんだろう…」って思っただろうなと思う。一緒に死んだのは太宰にチラつく他の女に唯一勝てるのが「心中」だったからじゃないかな。他の女は子どもまで成してるけど、富栄さんだけは子どもがいなかったし、心中前には他に若い女の影もチラついてきて、「今」一緒に死なないと勝てないと思ったんじゃないか?「奥さんに悪い」とか言いながら「私たち夫婦」「妻として」とか言うのは最高にイラッとくるけど2025/10/21

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