内容説明
下町を描いて追随を許さなかった昭和の文人・俳人、久保田万太郎。人への好悪の情激しく、肉親の情をみずからさえぎり、晩年にして得た愛人に先だたれて半年、梅原龍三郎邸の食事中に突如、急死し独自の生涯を閉じる。嫌いぬいた正妻からついに逃れられなかった万太郎が、死後の復讐に、墓穴に仕掛けた“爆弾”とは何か。万太郎をめぐる肉親・正妻・愛人・金銭など今まで秘められていた真実をはじめて公開。
目次
序の章 奇禍その後
第1章 浅草瓢箪池
第2章 「愛宕山」
第3章 “胸にすむ人”
第4章 源太気取り
第5章 “寒ンに耐ふ魚”
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