内容説明
古墳に副葬された武器・武具は何を語るか?古墳時代の政権構造を解明。
目次
序章 古墳時代政治史研究の動向
第1章 甲胄の生産と需要形態(甲胄編年研究の方法と留意点;甲胄の編年と生産組織 ほか)
第2章 武器・武具の保有と政権(古墳時代における武器・武具保有形態の変遷;衛兵組織の武装 ほか)
第3章 古墳時代政権構造の様相(陪家にみる政権構造;軍事組織と地方経営 ほか)
終章 古墳時代政権構造の発展過程(古墳時代初期国家論をめぐって;陪家としての野中古墳について ほか)
著者等紹介
藤田和尊[フジタカズタカ]
1959年兵庫県生まれ。関西大学文学部卒。御所市教育委員会文化財係係長。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遊動する旧石器人
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2006年5月25日初版発行。2018年の武器研の後、急逝された藤田和尊さんの学位請求論文を基とした1冊。甲冑をセット関係で捉え、その類型によって軍事王権の時代を考察され、中期畿内政権が取った牽制・懐柔策から甲冑集中管理体制への変化を述べる。古墳時代後期も取り扱い、古墳時代中期の陪冢制に見られる原初的官僚制が、まずは陪冢の否定に始まり、次第に武器を副葬しない古墳群の出現から、軍事王権からの脱却を解き、それが官僚制となり古代国家に至る国家形成の1プロセスを述べる。中期畿内政権は前期畿内政権派に楔を打ち込む。2019/03/29
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