内容説明
箸墓古墳の被葬者は誰か?倭国における今城塚古墳とは?倭国の誕生と展開、古代のカミまつりなど、古代史の舞台・近畿の古墳から古代日本の謎を解く。
目次
第1部 倭国の成立と展開(倭国の誕生;大王と豪族;倭国の文明化)
第2部 古墳と古代史(考古学からみた応神以前の王統譜;“やまと”と東アジアを結ぶ道―大和川と原竹ノ内街道の役割を中心に;渡来人集団と倭国の文明化;二つの古代日韓交渉ルート;古墳の終末と古代寺院の造営)
第3部 近畿の古墳を考える(箸墓古墳の被葬者伝承;六世紀前半の倭国における今城塚古墳;磯長谷古墳群の大王墓―敏達。石姫合葬墓の問題を中心に)
第4部 豪族の居館と神まつり(首長の水のマツリ;古墳時代の豪族居館)
著者等紹介
白石太一郎[シライシタイチロウ]
1938年、大阪市に生まれる。同志社大学大学院博士課程単位取得退学。(財)古代学協会、奈良県立橿原考古学研究所、国立歴史民俗博物館・総合研究大学院大学などをへて、現在奈良大学教授、大阪府立近つ飛鳥博物館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マウンテンゴリラ
1
先日、本書のテーマのひとつでもある百舌鳥・古市古墳群が世界遺産に登録された。その事自体に特に感慨があったわけでも、ましてや観光資源に資するなどとの捉え方には反発さえ覚える。しかし、そのように思う私自身が、身近に居ながら、その遺産に対して、学校の歴史授業で取り上げられること以上に殆ど何も知らないということをふと思い、本書を手に取った。これほど巨大な構造物、おそらく一年、二年の期間では無く、膨大な人員を要したものだろう、を三百年にも渡って築き続けてきた古墳時代とは、どのような時代だったのだろう。→(2)2019/08/01