出版社内容情報
七代目の「ひも」の司が、正倉院や法隆寺あるいは平泉中尊寺の藤原氏のミイラがつけていたひもなどを復原、ひもの歴史をふりかえり、体験に基づきながらその謎にいどむ異色の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yuzi
1
今でも上野にある組紐の老舗「道明」の7代目・道明新兵衛が世襲した翌年に一書いた「ひも」の本である。ニッチ。すごくニッチ。こんな本もあるんだね。面白かったです。そして広い。「ひも」全般について書かれてます。明治生まれの7代目の思い出話もちらほら。戦前の日本が垣間見れて興味深い。正倉院の中の話や色んな神社の宝に付随している「ひも」について、組紐の歴史や書物について。学者ではなく、「ひも」の老舗の主人が書いているからこその面白さがある。これからはいろんなものに使われている「ひも」にも注目しちゃうかも。2025/03/09