出版社内容情報
先行きの見えない時代にあって「自分の感受性」だけをつらぬきながら、やさしい言葉で生の真実を問うた詩人・茨木の魅力に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すみの
19
大正15年生の詩人・茨木のり子。詩人らによる彼女の代表詩を幾つか紹介。「わたしが一番きれいだったとき」「見えない配達夫」「自分の感受性くらい」「獣めく」「梅酒」など。彼女とその作品についてのエッセイ、インタビュー、対談も掲載。詩人・井坂洋子と小池昌代による茨木のり子についての対談に「直喩がうまい人」とある。もっと読んでみたい詩人だと思った。2023/02/23
niki
4
図書館の詩のコーナーにあったので借りる。沢山の文人が茨木のり子について語る。彼女がどんな印象を与える人物だったのかよく伝わってくる。沢山の詩人を知れたのも勉強になった。 谷川俊太郎「あんまり色っぽい人じゃなかった」「嫌な感じのところは一切ない人でしたね」「本当に友情というものを感じた女性ですね」 井坂洋子「意外とネガティブだったんだと思うんです」「受け身なんですよ」 石田千「両性具有の寛容をたたえる」 吉原幸子との対談が面白かった。吉原が容赦なく茨木に質問する姿勢がいい。2023/05/10