内容説明
奴隷状態に於ける幸福を描いた恐るべき恋愛小説。20世紀エロティック文学の最高傑作を完全コミック化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
龍國竣/リュウゴク
3
著者はサドのコミック化も手がけたバンド・デシネ作家。監訳・巖谷國士。種村季弘が病気のため代役をつとめた。ロラン・バルトとアラン・ロブ=グリエによる解説がある。「男のイメージも女のイメージも、等しく純粋な客体となってしまっ」た(ロブ=グリエ)。バルトによる解説も秀逸。「他人は、それ(うけとる言葉)を聞いて従わないかぎり、いないに等しい」。サド=マゾ的な対話をこう言い表している。2013/08/17
sorari1991
1
小説版がどんな風だったかあまり覚えていないけれど、こちらは随分と淡々としていてスタイリッシュ。2015/06/18
Kitty
1
友達から薦められて図書館に借りに行ったらマンガでビックリしました!SMの描写がリアルでした。
bluebird
1
以前からイタリアの高名な漫画家、グィド・クレパクスの『ヴァレンティーナ』の絵が大好きだったのですが、現在入手可能なのが『O嬢の物語』しかなかったので、購入しました。原作の小説は若い頃に読んだことがあったのですが、複雑な描写はイマイチ頭の中で映像化することができなくて、「ああ、あれってこういうことだったんだ」って納得できました(笑)。ハードなSMシーンはかなりキツいけど(でも、あまりエロくないです。痛過ぎて)、絵は『ヴァレンティーナ』と同様にスタイリッシュで気怠くて素敵。でも、家族には見せられない…。
ゆ
0
小説版がかなり好みだったので、見つけた時に衝動買いしたコミカライズ版。グィド・クレパックスの絵柄は日本の漫画には無い魅力を持っているし、O嬢の物語とは相性が良いと思う。予め物語の筋は分かっていたので、自分のイメージしていた情景と照らし合わせて楽しめたけど、小説を読まずに直接こちらに入った人はやや追いづらい部分も多そう。小説の挿絵ではO嬢はロングだったので、ショートカットだったのが新鮮だった。2025/02/09