内容説明
オーストリアって、絶妙な立ち位置。いかにして永世中立国となったのか?コラム「そのころ、日本では?」でグローバルな感覚も身につく!
目次
1 オスタリキがオーストリアに
2 皇帝位が復活するまで
3 ハプスブルク支配の確立
4 オーストリア・ハプスブルク家
5 世界大戦敗北と共和国の誕生
6 戦後のオーストリア
7 オーストリアのこれから
著者等紹介
古田善文[フルタヨシフミ]
1955年生まれ。獨協大学名誉教授。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。専攻はオーストリア現代史(第一・第二共和国史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まえぞう
22
オーストリアの歴史のかなりの部分をハプスブルグが占め、その前半から中盤を神聖ローマ帝国として存在してきたため、神聖ローマ崩壊後も非ドイツ的なものを抱え込んだことが、今のドイツ人中心のオーストリアがドイツと一つの国になれていない原因なんですかね。連邦制のドイツをみると、オーストリアもその一部であって良いようにも思います。2023/06/29
鯖
21
「中野京子と読み解く クリムトと黄昏のハプスブルク」に併せて読む。ヨーロッパの内陸の小国というだけでもうお疲れ様です…という気持ちになってくる。ナチスドイツに併合されるも併合の賛否を問う国民投票では国民の99.75パーが賛成し、積極的にユダヤ人やロマを迫害するものの、戦後はナチス被害国として無罪。ウーンこの。2024/07/15
detu
20
8/3了。図書館新刊棚。館内にてスピード読み。複雑多岐な歴史を持つオーストリア。古代、中世。ハプスブルグ家からナポレオン。第一次二次大戦。ナチスドイツ。4カ国統治。永世中立国。EU加盟。コロナ禍。流し読みだったけどお勉強になりました。2023/08/03
スプリント
15
オスマン帝国に攻め込まれたと思ったら 強国になったりと興亡忙しい国オーストリア。 芸術の都ウィーンの印象が強いのですが 国土の60%はアルプスが占めている国。 理解が深まりました・2025/01/19
ちい
11
ナチ・独に(ほぼ一方的に)併合されるまでの流れをみて、他国との国際関係次第で、こうも大きく国の運命が変わるんだなと。元々ナチ・独に対して露骨な敵対姿勢を見せていたオーストリア。強気でいられたのは伊のムッソリーニの後ろ盾があったから。伊のエチオピア侵攻で国際社会から孤立したのを機に、ヒトラーはムッソリーニと組んだ。そうなると、もう独に歩み寄るしかなく、オーストリアは併合するしかなくなった。ヒトラーは国際社会がこの併合を納得するように国民投票でその是非を問うたが、結果は99.75%併合賛成といかにも嘘くさい。2025/04/29