出版社内容情報
変化に富む自然環境、多様な民族と文化の坩堝の中で育まれた栄光、没落、再生の歴史を多数図版と共に描き出した、スペイン史決定版。
内容説明
多様な民族と文化の坩堝。ローマ帝国、西ゴート王国、アンダルスの栄華、レコンキスタ、「太陽の沈まぬ帝国」、内戦、フランコの独裁…。東西南北で変化に富む自然環境と、その地政学的位置に大きく左右されてきた栄光、没落、再生の歴史を多数図版と共に描き出した、スペイン史決定版。
目次
ローマとヒスパニア
西ゴート王国の時代
アンダルスの時代
キリスト教諸王国の発展
スペイン帝国の幕開けと興隆
スペイン帝国の陰り
ブルボン王朝と啓蒙改革
革命と反革命の時代
ブルボン王朝の復古体制
第二共和政とスペイン内戦
フランコ独裁体制
体制移行と民主主義のスペイン
著者等紹介
立石博高[タテイシヒロタカ]
1951年生まれ。東京外国語大学名誉教授。専攻はスペイン近代史
黒田祐我[クロダユウガ]
1980年生まれ。神奈川大学外国語学部教授。専攻はスペイン中世史・西地中海交流史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ジュンジュン
9
「スペイン史10講」「情熱でたどるスペイン史」に次いで3冊目の通史で、ようやく理解が追い付いてきた。ヨーロッパの辺境にしてイスラームと交わる所、地中海世界の西端にして大西洋への入り口。地政学的環境がスペインの歴史を彩ってきた。太陽はいつだって辺境から昇る。民族や宗教の対立を未だ克服できない現在、多文化共生社会を目指すスペインから陽はまた昇るのだろうか?2023/06/26
中島直人
3
(図書館)読了2024/12/18
Fumitaka
2
スペインという地域が、様々な要素が重層的に混在する世界であり、「情熱的な~」とか「特異なスペイン」といったイメージ(p. 4)、あるいはフランコが主張したような«raza»(「民族」「種族」。まあ字面からして“race”とか„Rasse“とか«рас»であろう。p. 106, p. 126)で一括できる場所ではなく、さながら21世紀のヨーロッパそのもののように「多様性の中の統一」(p. 8)が求められる場であることを、まさに一つの通史を通じて描き出していく。2022/12/23
takao
2
ふむ2022/07/12
kaz
1
スペイン絵画を通じてスペインの歴史も何となく知ってはいたが、改めてスペインの歴史という観点から眺めてみるのも、絵画史を理解するうえで役に立つ。小さいのが残念だが、ビジュアル資料も楽しめる。図書館の内容紹介は『ローマ帝国、アンダルスの栄華、レコンキスタ、内戦、フランコの独裁…。東西南北で変化に富む自然環境と、その地政学的位置に大きく左右されてきたスペインの栄光、没落、再生の歴史を、豊富な図版とともに描きだす』。 2022/08/28