内容説明
テューダー期のイングランド王国は、ヨーロッパ大陸の強国ハプルスブルク家スペイン、神聖ローマ帝国、フランスと対峙し、その外交手腕を問われ続けた。アイルランド王国やウェールズといった隣接諸国に勢力を拡大するなか、隣国スコットランドとの軋轢は激しさを増していく。宗教改革をめぐるヨーロッパ激動の時代、地域に勃発する反乱、宗教弾圧。大航海時代の只中で先発のポルトガル、スペインを追う海洋国イングランドの運命を握ったテューダー朝の宮廷権力。ヨーロッパ史、世界史の中でテューダー朝イングランドを描いていく。
目次
第1章 テューダー朝の幕開け
第2章 ヘンリ八世の時代
第3章 中期テューダー朝:エドワード六世とメアリ一世
第4章 エリザベス一世の治世
著者等紹介
水井万里子[ミズイマリコ]
1965年生まれ。1988年国際基督教大学教養学部社会科学科卒業。立教大学大学院文学研究科史学専攻博士課程前期課程修了、エクセター大学大学院史学専攻博士課程修了、Ph.D.を取得。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、九州工業大学大学院工学研究院准教授。専攻は近世イギリス史、鉱物資源史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nat
35
図書館本。シャードレイクシリーズの舞台であるチューダー朝の歴史を確認したくなり読了。ヘンリー8世とキャサリン オブ アラゴンの間に男子が生まれなかったのが、その後のゴタゴタの原因だということがよくわかった。キャサリンとは当初は仲睦まじ買ったようで、生まれた男子が夭折したり、死産でなければ幸せに暮らせたかも。でも、それだとエリザベス女王が誕生しないので、歴史って不思議。元々ヘンリーの兄のアーサー王子と結婚したのに、急死してしまったのが全ての原因なんだけど。その当時男子の後継者が重要だったのを痛感。2021/01/31
かなえ
8
興味はあるけれど事前知識に乏しい私には、少しハードルが高かったなという印象。肖像画や系図、地図が多く掲載されているのは、嬉しいです。もう少しその時代のヨーロッパ全体の歴史についての知識を増やしてから、再読してみたいと思います。2015/12/25
たっつみー
5
エリザベス一世と言えばイギリス黄金期を築いたような印象だったが、事実はそれほどでもなかったようで。百年戦争とバラ戦争から100年かけてどうにか体制を立て直しスペインを引きずりおろしたというところか。この後はイギリスが独立を支援していたオランダの時代へ。2024/06/12
AliNorah
5
エリザベス1世の時代、アイルランドとの関係が知りたくて借りた図書館本。大まかな流れはわかる。理解するにはいろんな本を読んで自分なりに繋ぎあわせが必要。宗教改革、大航海時代、時代が動く治世は苦労が絶えなかっただろうな。2019/07/21
timeturner
5
さらっとまとめてあって、とりあえず必要な知識はそろえてある。手元にあるとちょっと確認したいときに役立ちそう。初めて見るような図版がけっこうあってそっちのほうが興味深い。2013/07/21