出版社内容情報
世界には、5000から7000の言語があるといわれる。その中から45の言語をとりあげ、優美な文字、かわいらしい文字、不思議な文字など、さまざまな文字と、それを書き、話す人々の世界を紹介。
内容説明
優美な文字、かわいらしい文字、不思議な文字と世界の言語。
目次
ギリシア文字の系譜(ギリシア文字―ギリシア語;キリル文字―ロシア語 ほか)
アラム文字の末裔たち(ヘブライ文字―ヘブライ語;アラビア文字―アラビア語 ほか)
ブラーフミー文字の子孫たち(デーヴァナーガリー文字―ヒンディー語;デーヴァナーガリー文字―ネパール語 ほか)
漢字の一族(漢字―中国語;漢字とかな文字―日本語)
著者等紹介
町田和彦[マチダカズヒコ]
1951年生まれ。アラハバード大学修士課程修了、東京外国語大学修士課程修了。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授。専門は南アジア言語学、文字情報学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽけっとももんが
9
そういえばわたしはこういうことを大学で勉強できたらなぁ、と思っていたのだ。無難に外国語学部で英語を専攻しちゃったんだけど、いろんな言語や文字を体系的に学ぶのは結局何学部だったんだろう。でもまぁたいそう難しそうだし、こうやって面白いなぁと眺めるのもなかなかよいものである。「漢字と日本人」で、日本語にあとから漢字を当てたことでの混乱が語られていたけれども、それは世界中で同じようなことがあったのだね。わが言語に既成の文字を当てはめようと創意工夫がなされてきた。そしてキリル文字は逆さまじゃなくて裏返し。 2017/08/18
seraphim
8
図書室の本。世界の言語を文字の系統ごとにまとめ、解説している本。解説文は言語ごとに執筆者が異なる。英語などに使われるラテン文字は馴染み深いが、言語によってさまざまな変化が見られるのが面白い。また、インド系の言語で用いられている「ブラーフミー文字の子孫たち」の項目は、丸っこく可愛らしい文字が多く、見ていて楽しかった。日本語の紹介ももちろんあるが、執筆者がインド人というのも大変ユニーク。なかなか読み応えのある本だった。2012/12/06
Gamemaker_K
3
視覚的にものすごく面白い本だった。黒田龍之介氏曰く「外国語学習における文字の困難は、割と初期の段階で克服される」らしい。しかし、チベット文字は克服できる気が全くしなかったぞ。多分チベットに生まれていたら、大変なことになっていたに違いない…が、読み書きできたらかっこよさそうなのでちょっと勉強してみようかしら。2018/04/22
ますみ
2
ラテン文字で大文字・小文字が発明されて派生元のギリシャ文字や兄弟のキリル文字が採用したこと。 日本語が「漢字+かな+ラテン」で独特、漢字に読み方が複数系統、かなも2種類、漢字派生なのに五十音順はブラフミー派生の悉曇文字(梵字)由来と独特ずくめなこと。 単調な派生で終わらない影響を感じられます。また表記する言語から影響を受けてそれぞれ微調整されていたりと多様さも感じられます。 孤独語など言語学的な用語に興味が湧きました。 いろいろ読めるようになりたいと思うものの、ブラフミーやアラムの子孫の壁は高そう。2020/01/26
ぽんすけ
2
これは斜め読みしたのだけどじっくり読んで、言葉について網羅的に浅く知りたいかも!世界の言葉が大きく4つに分けられたり、あの言語がこの言語の仲間なのかーという驚き満載で。あと各国語の特徴などが書かれていて、興味を持つ可能性もあり。わたしは今ドイツ語勉強してますが、フィンランド語も挑戦してみたいとうっすら思ってみたよw2010/02/06