内容説明
津軽こぎん刺し、南部菱刺し、サキオリ。刺す、染める、編む、継ぐ、織る―暮らしの中に息づく北国の造形の美。風土と民を語る田中忠三郎コレクション。
目次
刺す(麻布と木綿布;津軽こぎん刺し;南部菱刺し)
染める
編む
継ぐ(布への想い;麻布と古手木綿)
織る(サキオリと裂織の歴史)
青森県の考古学から布の探求へ
著者等紹介
田中忠三郎[タナカチュウザブロウ]
1933年、青森県生まれ。民俗学者・民俗民具研究家・著述家。二十代の頃より、下北アイヌの調査や縄文遺跡の発掘を始める。その後、調査対象を民俗学の分野に広げ、江戸~昭和に至る衣服や民具(生活用具)の収集・保存活動を行う。映画『田園に死す』(寺山修司・監督)、『夢』(黒澤明・監督)などへ衣装を提供。日本民具学会理事、国立民族学博物館国内調査委員、青森ねぶた祭奨励委員会委員長などを歴任。1983年に、紺綬褒章受章。2009年、アミューズミュージアム名誉館長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バニラ風味
21
麻の着物に白い木綿糸で刺し綴った、刺し子着。まるでレースのような、美しさですが、暖をとるために必要に迫られて考えられ、出来た工夫の産物であります。こぎん刺し着物が古くなると、染め直したり、二重に刺したりするそうです。その刺し模様の特異性についても書かれ、また、着物だけでなく、当時の生活必需品がカラー写真が豊富に掲載されています。サキオリについても、大変な苦労と工夫をこらした上で出来たものだと知りました。物が豊富な現在では考えられない先人の知恵を伝えていくのは、大切なことだと思います。2016/03/15
takao
1
こぎんと裂き織り2021/08/13