目次
空海入門―曼荼羅を生きる
インタヴュー(中沢新一―最後の空海、未来の空海;前田英樹―潜在性のマテリアリスト)
論考(空海の「存源之意」とは何か―「空海とサンスクリット」再考;空海、本覚、恩恵のみ)
空海論集成(意味分節理論と空海―真言密教の言語哲学的可能性を探る;真言密教の比較思想史的考察 ほか)
対談 司馬遼太郎・福永光司―経国の大業
明治の空海(景教碑の選者アダムに就て;文学上における弘法大師 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハヤカワショボ夫
1
空海の密教が世界宗教として成立するかに中沢新一氏等の宗教学者と安藤礼二氏が対談、竹内信夫氏等のエッセイ、明治期の文学界の重鎮による本。安藤氏「如来の心はすべてことばでできている」中沢氏「都市型宗教に抗する野生の思考にたつ宗教の沙門として生き方を貫いた」前田氏「密教の潜在的多数は”一にして多”である」落合氏「密教の即身成仏は宗教的緊張感を弛緩させてしまった」井筒氏は「神の言葉の命題”存在はコトバ”」、中村氏「阿嚩囉訶佉(あばらきゃか)=ABRACADABRA」南方氏「TACT=やりあてること」等【家】★★☆2015/08/29
tekesuta
0
南方熊楠は禅をあまり評価してないんだな。公案のこととか「落語家根性」というようなことを書いていた。念仏も浅はかだという。熊楠にしてみれば、シンプルなのより密教のような体系が緻密なほうがいいのかな、と思った。 2012/09/20