内容説明
本書では、『少年マガジン』を中心とした少年雑誌で、怪獣や特撮映画、SF、恐怖文学、CM、劇画など多彩なテーマを先駆的なビジュアル構成で紹介し、多くの人に影響を与えた大伴流“大図解”の世界を、ラフスケッチや構想メモ、南村喬之や柳柊二、石原豪人、水氣隆義らの挿絵原画、当時の雑誌資料から紹介する。
目次
第1章 怪獣博士の誕生
第2章 生い立ち
第3章 大伴流大図解の世界
第4章 SF作家との交流
第5章 知られざる仕事
第6章 大伴コレクション
第7章 RESPECT
第8章 大伴写真館
著者等紹介
堀江あき子[ホリエアキコ]
1965年生まれ。弥生美術館学芸員。跡見学園女子大学文学部美学美術史学科卒業。1991年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
68
大伴昌司、その名は若い頃からフリーの身で円谷プロに出入りし「怪獣解剖図」や「怪獣画報」等を企画・構成、僅か36歳という若さで急逝されてしまった、怪獣好きにとっては伝説ともいえる名前。「少年マガジン」に連載されていた図解特集の妖しげな雰囲気は今でも忘れられず、本書のみうらじゅんさんのインタビューでの『解剖図に対する本物では無い「変」っていう部分』にはとっても共感してしまいました。本書に集約された子供の頃間違いなく影響を受けたかつてのビジュアル、それらはまた、驚くばかりの先見性に満ちていました。2023/02/07
Panzer Leader
52
子供の頃むさぼるように眺めた怪獣の解剖図・サンダーバードの秘密基地・ウルトラ怪獣図鑑。リアルタイムだったから懐かしい思い出いっぱい。自分は大伴昌司は怪獣博士としか思っていなかったが、それだけに留まらず様々な分野で活躍した先駆者だったんだなと再認識。ただ判型が小さいので折角大図解全体が掲載されていても、細かすぎて読めないのは残念でした。2020/08/11
おーしつ
16
大伴昌司について、氏の代表的な仕事である「大図解」を中心に、生い立ちや関係者の証言も交えまとめられた一冊。 「大図解」についてはリアルタイムではないが、「怪獣図鑑」などで知ってはいたし、「少年マガジン」に関する関連本でも馴染みはあったが、ご本人についてはほとんど知らないことばかりでした。 仕事を愛し、だからこそ仕事に厳しい方だったのだな。 今でも、とは言わないが例えばあと10年長生きされていたとしても、その間にどういう仕事をしたかと思うと本当に早逝が惜しまれる。 確かにみうらじゅんは直系の「チルドレン」だ2012/10/21
neimu
12
弥生美術館にて購入。展示を見ると、リアルタイムで少年マガジンを読んでいた人間にとっては懐かしいものばかりで、手元に置きたくなってしまった。こういうものに無意識に影響されて小学生時代をすごしたんだなあと改めて再認識。うーん、心は少年だったのかな。2012/08/22
kokada_jnet
7
なんといっても「大図解」の下絵が多数収録されているのが嬉しい。絵の下部に「乞・御返却 大伴」と赤いハンコが押されているのも、OH氏らしい・・。 2012/09/05