内容説明
密林で孤児となった日本の少年が苦難を乗り越え、森の動物たちとともに闘い、ついには最強の王者になっていく。冒険・愛・ロマンで、戦後日本を勇気づけた名作の数々を一挙掲載。
目次
第1章 少年王者(おもしろ文庫『少年王者』全表紙;「モンスター・ツリー篇」「決戦篇」「沙漠の嵐篇」からストーリー抜粋;少年王者名場面集)
第2章 戦前の山川惣治(初期習作;紙芝居を描きはじめた頃;「密林」習作 ほか)
第3章 戦後の山川惣治(終戦直後の仕事;ノックアウトQ;虎の人 ほか)
著者等紹介
三谷薫[ミタニカオル]
1950年生まれ。出版美術研究家。攻玉社高校卒。写真製版レタッチマンの職を経て、経葉社に勤務
中村圭子[ナカムラケイコ]
1956年生まれ。中央大学文学部哲学科心理学専攻卒業。弥生美術館学芸員。1984年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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折田楓そっくりおじさん・寺
36
絵物語のカットの数々は見ているだけでワクワクさせられる。魅了された。今の漫画はこういうタイプの絵とは関係無い進化を遂げたものなんだろうな。私が小学生の時、角川映画で『少年ケニア』がアニメになって、角川文庫になったが、これは手形詐欺にあった山川惣治の窮状を救う為に角川春樹がやったメディアミックスだったとは!。角川さんは山川一家の為に新宿にマンションまで用意したそうだ。春樹カッコイイ!。2012/03/07
たくのみ
12
絵物語の第一人者だった山川さん。「少年ケニア」しかしらなかったけど、実は息の長い絵物語作家だった。戦前の「勇犬・軍人号」など国威発揚のマンガを書かされていた時代に比べ、戦後のジャングルや秘境ものの生き生きとした筆遣い。やはり違う。「少年王者」「虎の人」などエンタメ要素たっぷりな絵を、ひさしぶりに楽しめました。2016/08/03
はすみ
2
小学生の頃、角川が当時復刻した『少年ケニヤ』を、クラスの女の子から貸して貰い、貪るように読み耽ったことが懐かしい。 おそらく諸星大二郎は山川作品の愛読者なんだろうが、当時諸星作品にも触れていた筈の自分が、両者を繋げて見たことはなかったように思う。2021/01/06
讃壽鐵朗
2
小学生時代に夢中になった本
ぴぐみょんスタジオ
1
カラーのイラストが惜しみなく網羅されており、マニア垂涎。当時の文章をそのまま再現している部分もあり、コマで囲まれたキャラクター設定まである。それらをまとめるデザインもまた素晴らしく、あの当時の豪華付録でも読んでいるような錯覚を起こします。当時に人にも、今のデザイナーさんにも胸を張ってオススメできる本です。2017/03/08