内容説明
傑作美術でよむギリシア神話。欲望、浮気、誘惑、嫉妬、戦い、自惚れ…自由奔放で官能的な神々のドラマ。ギリシア神話の面白さを古今の美術を鑑賞しつつ満喫する図像学入門。
目次
1 神話の成立
2 世界の始まり―神々の誕生
3 オリュムポスの神々(ゼウス―オリュムポスの主神;ヘラ―嫉妬に燃えるゼウスの妻;ポセイドン―大洋を支配する王者;海の住人たち―トリトン、ネレウス、ネレイデス;デメテルとペルセポネ―穀物をつかさどる母と娘;アポロン―弓と予言の神;アルテミス―狩猟の女神 ほか)
著者等紹介
松島道也[マツシマミチヤ]
1926年、神奈川県で生まれ、宮城県で育つ。1949年、東北大学文学部卒業(美学・西洋美術史専攻)。1955~95年、女子美術大学に勤務。1961~64年、ミュンヘン大学に留学。美術史、古典考古学を研究。現在女子美術大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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おおにし
17
ギリシャ神話に登場する神々の多さには圧倒される。神様の名前を覚えるのは大変。本書は図像による神様ガイドブックになっていて写真を何度も眺めることで神様たちがだいぶ身近な存在になってきた。手元において事典代わりにときどき読み返すようにしていきたい。2019/11/03
白義
15
目で見てわかるギリシャ神話美術入門とある程度学術的な背景解説と神話そのものへの導入を兼ね備えたページ数の割にはお得度の高い本。オリュンポス十二神をメインにその関連人物を紹介しているので、前半のゼウスの項目からゼウスの浮気相手ばかり延々出てくるページ配分による暴力に笑ってしまう。ミュケナイ文化崩壊後の暗黒時代が、かえって過去への憧憬から神話が発展し、人間的な独自の神話体系が成立したというのは面白い点だった。エピソードがギリシャ神はクソ野郎だらけなのでその美術も美しいクソ行為のオンパレードであるのがもう最高だ2019/01/23
天々
9
多くないページ数と、逆に写真の多さ。その割にけっこう進まない。それだけ情報豊富。ヘラをはじめ、神様達はよく嫉妬して云々ってエピソードがある。でも、いろんな相手と子供がいっぱいできているところが矛盾であり面白さだと思う。2014/06/30
yori
5
★★★☆☆ ギリシャ神話モチーフとした絵画や彫刻を楽しむ本。資料っぽいつくり。もっとアートとして楽しめる本を読みたいな。2014/12/21
viola
3
「図説」だけあって、カラーの写真がキレイです。ギリシャ神話が美術に与えた影響が如何に大きかったか・・・。そして、ローマに多いこと多いこと。行ってみたくなりました。「新しい女神です」と記述されているのに、それを元に創られた彫刻が紀元前2Cだったり。2009/04/20