内容説明
南満洲鉄道株式会社、通称「満鉄」は、半官半民の国策会社として、1906年に誕生する。鉄道会社でありながら、都市を建設し、学校教育を行い、炭坑を経営した。日本の国家予算の半分規模の資本金、鉄道総延長一万キロ。社員40万人を擁して「満洲」に君臨した巨大コンツェルン「満鉄」の全貌。未発表資料・図版多数。
目次
序章 都市と公共施設を産み出した満鉄
第1章 満鉄の成立
第2章 満鉄の多様な事業
第3章 満鉄がつくった都市
第4章 満鉄を支えた建築
第5章 「満鉄論」への試み
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
1
ふむ2021/08/30
bqsfgame
1
政治ではなく事業や建設から見た満州像を豊富な写真と共に語る貴重な書籍。非常に面白い。2010/01/13
蘇芳
0
タイトルどおり、満州鉄道の成り立ち組織図、や都市開発の資料をまとめたもの。今だに現役の建築物もあり、かなり開発に力入れてたんだなあと、いろいろ考えてしまった。2013/08/04
RENDA
0
居住者の生活水準を向上させることには支配の構造を明確に印象付ける目的がある2020/03/27
Masashi Taniguchi
0
親族が満鉄職員であったらしく、地元ではびっくりするくらいの額の仕送りをしてきたという。鉄道を核とした植民地経営の実務機関として、鉄道事業に加えて公共施設の建設など都市計画の主体となってきたことがよく分かった。功罪はあるが、その功績も頑なに植民地経営のためとして否定的なニュアンスで評価されているのは残念。あと、大陸の地名が分からないので、そのスケール感がイマイチ感じられなかった。もう少し大陸の地理を頭に入れてから読むべきだったと少し後悔2019/08/26