感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きりぱい
1
上巻はまだつかめないまま物語を楽しんでいる感じだったけれど、下巻が読ませる。こんな邪悪な話ありか!と胸が悪くなるほどの展開。ギリシャの島に赴任したニコラスが体験するあれやそれは偶然なのか必然なのか、その真実の怖ろしさ!なぜ?ということより、どこまで現実なのか、わかったと思ったはずの真実さえしつこく裏切られることに、ただもうもやもやと迷い込む。誰が本当のことを言っているのか、真実を追うニコラスが空しく、とにかく終わらない仮面劇に翻弄される。長いだけじゃない十分すぎる読みごたえと濃さ。2010/05/07
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- 和書
- 金曜のバカ 角川文庫