出版社内容情報
中欧文学巨匠の奇想天外な語りが炸裂する、滑稽でシュールな大傑作。給仕人から百万長者に出世した主人公の波瀾の人生を、ナチス占領から共産主義へと移行するチェコを舞台に描く。映画化。
内容説明
いつか百万長者になることを夢見て、ホテルの給仕見習いとなったチェコ人の若者。まず支配人に言われたことは、「おまえはここで、何も見ないし、何も耳にしない。しかし同時に、すべてを見て、すべてに耳を傾けなければならない」。この教えを守って、若者は給仕見習いから一人前の給仕人となり、富豪たちが集う高級ホテルを転々としつつ、夢に向かって突き進む。そしてついには、ナチスによって同国の人々が処刑されていくのを横目で見ながらドイツ人の女性と結婚。ナチスの施設で給仕をつとめ、妻がユダヤ人から奪った高額な切手で大金を手に入れる―中欧を代表する作家が、18日間で一気に書き上げたという、エロティックでユーモラス、シュールでグロテスク、ほとんどほら話のような奇想天外なエピソード満載の大傑作。映画『英国給仕人に乾杯!』原作。
著者等紹介
フラバル,ボフミル[フラバル,ボフミル][Hrabal,Bohumil]
1914年、ブルノ(現チェコ共和国)生まれ。幼少期をヌィンブルクのビール醸造所で過ごす。プラハの大学で法律を学び、博士号を取得するも、法律の道には進まず、駅員、訪問販売員、劇場の裏方など様々な職を転々とする。1963年、短編集『水底の小さな真珠』でデビューし、一躍、チェコの代表的な作家となる。1997年死去
阿部賢一[アベケンイチ]
1972年、東京生まれ。東京外国語大学卒業、カレル大学、パリ第4大学に学ぶ。現在、立教大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
starbro
ケイ
まふ
藤月はな(灯れ松明の火)