出版社内容情報
反アパルトヘイト闘争の激化するケープタウン。黒人への暴力と差別を目の当たりにし、やがて浮浪者に看取られることになる女主人公の苦悩に満ちた遺書。ノーベル賞作家の傑作、初邦訳。
内容説明
反アパルトヘイトの嵐が吹き荒れる南ア、ケープタウン。末期ガンを宣告された一人暮らしの初老の女性ミセス・ヘレンは、自分が目の当たりにした黒人への暴力の現実を、遠く離れて暮らす娘に宛て、遺書のかたちで書き残す。そして、彼女の家の庭先に住みつき、次第に心を通わせるようになったホームレスの男に、その遺書を託そうと決意するのだった―英語圏を代表する作家の傑作を初紹介。
著者等紹介
クッツェー,J.M.[クッツェー,J.M.][Coetzee,J.M.]
1940年、南アフリカ、ケープタウン生まれ。ケープタウン大学で文学と数学を学び、61年渡英。コンピュータプログラマーとして働きながら同大学の修士号を取得する。65年にはアメリカに渡り、テキサス大学で博士号取得。68年からニューヨーク州立大学で教壇に立つが、71年に南アに帰国。以後ケープタウン大学で教えながら、74年の初小説『ダスクランド』を皮切りに、小説や評論を次々と発表する。南アのCNA賞、フランスのフェミナ賞ほか、世界的文学賞を数多く受賞。83年の『マイケル・K』および99年の『恥辱』で英国のブッカー賞を史上初の2回受賞。90年の『鉄の時代』でサンデー・エクスプレス賞受賞。2002年にオーストラリアへ移住し、翌03年にノーベル文学賞を受賞する
くぼたのぞみ[クボタノゾミ]
1950年、北海道生まれ。翻訳家、詩人。東京外国語大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
ケイ
藤月はな(灯れ松明の火)
どんぐり
syaori