内容説明
戦後翻訳史を拓いた画期的訳業、未発表、未収録を含む完全編年体翻訳全集、遂に成る。
目次
サド侯爵の手紙
城の中のイギリス人
三島あるいは空虚のヴィジョン
おんなおとこ
ジャン・コクトー全集7
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのじつ
9
当初偽名で発表したこの本を、マンディアルグ名義で発表しなおした時に添えられた序文も収録されており、その中でサドの「ソドム百二十日」について触れたり、本文中で登場人物が「悪徳の栄え」を扱う描写が出てくる。 サドへのオマージュ…のようなことを意識していた、のだろうか。潮の満ち干で孤島となるガムユーシュという城塞めいた館に招かれた「私」は、館の主モンキュに、アンモラルな性癖における同好の士と見込まれた訳だが、エスカレートし続けるモンキュの欲望と混沌を、「私」は次第に冷ややかに見つめるようになる。2012年8月2014/08/04
ハミーネス
0
『城の中のイギリス人』目当てです。眼球譚とサドを足して割った感じ。おぞましくエロティックで超悪趣味。ドエロ変態野郎があの手この手で己の欲望を満たそうと切磋琢磨。正直、ついていけない。次第にエロよりもグロに近くなっていくような・・・2012/11/01