感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ルートビッチ先輩
2
20世紀はあるものが「それ」であるところの根源が曖昧になっていく時代だ。確固たる繋がりが信じられなくなる時代。その徴候がまず文学(ナボコフ、ベケット、ボルヘス、セリーヌ)に確認され、それを成すところの言語についての考察が為される。それはチョムスキーの言語動物としての人間という見方を採用しながら、チョムスキーの理性論的傾向を批判するという形になっている。そして最終的には科学、文学、心理学等々といった学問領域における不確定性の理論台頭から、「生命の輪郭線」すらもが曖昧になっていく状況を観察ないし予見している。2015/03/12
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