内容説明
たえず時代の先端を走り短歌1300年の伝統を雄々しく現代に謳い上げる佐佐木幸綱の全貌。
目次
古さと新しさについて―近江荒都歌の周辺
自然の発見―一光景としての夕波千鳥
詩と自然―石見相聞歌の自然
自然の様式化―吉野讃歌におけることばの自立
旅の歌・歌の旅―留京三首 羈旅八首の成立
モチーフとしての時代の目―行路死人歌のモチーフ
夭折の美学―火葬の歌の時代性
戦中世代の原風景
吉備津采女挽歌の背景
作り出す側の神話―日並皇子殯宮挽歌の理解
歌と神話―石中死人歌の政治性
作中の「われ」の位相―限界としての帰属意識
ダイアローグとしての歌―高市皇子殯宮挽歌の戦闘場面
歌の状況9
座談会 歌の伝統とは何か(寺山修司;大岡信;佐佐木幸綱)