出版社内容情報
そもそも宗教とは何かと問いつつ、一神教の歩みを辿る宗教思想史講義。古代ユダヤ社会からの一神教発生から、キリスト教の展開、ローマ帝国の興亡、イスラム教の形成、十字軍までを描く上巻。
著者情報
1974年生まれ。宗教学・思想史専攻。博士(文学)。現在、埼玉大学非常勤講師。『グノーシス主義の思想』『オウム真理教の精神史』『現代オカルトの根源』『宗教学(ブックガイドシリーズ基本の30冊)』など。
内容説明
宗教とは何か?それは、共同体を作り上げるために必要とされる「フィクション」である。そして世界史は、一神教的な信仰を基盤として築かれた共同体が、段階的に構造を変化させることによって形成されてきた。宗教の基礎を的確に捉えた上で、一神教の思想史を縦横に語る圧巻の講義録。まず上巻では、ユダヤ民族が困難な境遇のなかから唯一神の信仰を案出した過程、世界宗教としてのキリスト教の成立、ローマ帝国やゲルマン系諸族との関係性、イスラム教の出現と拡大、カトリック的教皇主権体制の確立について論じられる。
目次
第1講 イントロダクション―宗教思想史の正当な理解を求めて
第2講 ユダヤ教の歴史1―原初の遊牧生活からダビデ王の治世まで
第3講 ユダヤ教の歴史2―王国の発展からバビロン捕囚まで
第4講 キリスト教の発端―イエスの福音とパウロの教会論
第5講 キリスト教とローマ帝国の関係―エウセビオスの政治神学、アウグスティヌスの神国論
第6講 西ヨーロッパのキリスト教化―教皇制と修道制の形成、カール大帝の宗教政策
第7講 イスラム教の歴史1―ムハンマドの生涯と思想
第8講 イスラム教の歴史2―イスラム帝国の形成
第9講 中世ヨーロッパにおける教皇主権の理念―神聖ローマ帝国の成立から十字軍まで
著者等紹介
大田俊寛[オオタトシヒロ]
1974年、福岡県生まれ。宗教学者・思想史研究者。博士(文学)。埼玉大学非常勤講師。キリスト教を中心とする宗教思想史を研究するほか、オウム真理教問題を含む現代宗教論も手掛ける。昨今は、リベラル・アーツの内実に関する再考を重ねている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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