内容説明
ある日、地球上のありとあらゆる動物たちが、何かに導かれるかのように不思議な行いをとりはじめる。家を離れた飼犬たちはどこへ向かっているかもわからぬまま走り出し、海じゅうの鯨たちは恍惚と踊り、ゲージのなかの雌鶏や機械に吊された雄牛、食肉工場の雄豚までもが、つかのま希望の幻影を見る。人間には聞こえない“呼びかけ”のもと、動物たちは本能のままに、ひとつに結ばれようとしていた―大学の実験室で去勢され、臓器を抜かれ、残酷な実験の末に気が狂い、人間レベルの知性を持ってしまった鼠「ドクター・ラット」ただ一匹を除いて。1976年に発表され、センセーションを起こして以来、長らく翻訳が待たれてきた、グロテスクで美しい幻の寓話がついに登場!すべてが動物たちの一人称で語られる、超問題作。世界幻想文学大賞受賞。
著者等紹介
コッツウィンクル,ウィリアム[コッツウィンクル,ウィリアム][Kotzwinkle,William]
1938年、ペンシルヴェニア州スクラントンに生まれる。ニュージャージーのライダー・カレッジでジャーナリズムを学び、のちにペンシルヴェニア州立大学へ転籍。そこで文学を学びながら演劇活動に励むうちに、自分の才能は演じることよりも書くことにあると気づき、大学を中退、ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジへ転居。69年に、消防士だった祖父との思い出をもとにした児童書The Firemanを出版。以降はフルタイムの作家となり、『バドティーズ大先生のラブ・コーラス』(サンリオSF文庫)をはじめとする著作でW・P・キンセラやカート・ヴォネガットといった作家たちからも高い評価を受けるようになる
内田昌之[ウチダマサユキ]
1961年生まれ。神奈川大学外国語学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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