河出ブックス
検閲帝国ハプスブルク

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  • サイズ B6判/ページ数 215p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309624556
  • NDC分類 023.8
  • Cコード C0300

内容説明

グーテンベルクの活版印刷の発明と共に、検閲の歴史は始まった。初めは宗教改革のビラ取り締まり、やがて、新聞、雑誌はもちろん、小説、戯曲、詩に至るまで、自らの名誉と立場を守るため、ハプスブルク家の人々は検閲に躍起になっていく。そして、彼らが検閲に必死になればなるほど、次々と抜け穴を見つけていく表現者や印刷業者たちとくり広げられるいたちごっこは、やがて著作権の誕生につながっていく。出版という観点から見た、ちょっとユーモラスなヨーロッパ文化史。

目次

序章 「検閲」から何が見えるか
第1章 活版印刷は世界を制す
第2章 神聖ローマ帝国の検閲事始め
第3章 神聖ローマ帝国における検閲制度の法整備
第4章 印刷特権
第5章 選挙協約と検閲
第6章 領邦国家の検閲制度
第7章 マリア・テレジア治下の検閲制度の改革
第8章 前三月期の検閲事情
終章 窒息しそうな検閲の果てに

著者等紹介

菊池良生[キクチヨシオ]
1948年生まれ。明治大学理工学部教授。専攻はドイツ・オーストリア文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スプリント

4
内容はよかったのですが妙に読みづらい文章でした。話が頻繁に脱線しているせいでしょうか?2014/12/23

たまご

4
期待していたのは,検閲する側とされる側のいたちごっこのこぼれ話.そういう部分の作者の筆致,いきいきしていて,このノリでも1冊行けると思いました. しかし検閲の必要性,迷走ぶりが楽しく.世界史にくわしくなかったのでハプスブルグって凄く威圧的な家なのかと思ってたんですが,教会とかそのほかの諸侯とかと等身大な感じで,何もしないために生きながらえた,やる気のない(?)人たちだったんですね…2013/08/04

Tadasu Nunotani

3
FB友人が採り上げられておられたので何となく惹かれました(^_^; 東洋に於ける焚書坑儒などと違い、検閲の曖昧さがどうも理解しづらかったです。 今、欧州相手に規格・基準解釈でさんざん悩まされていますが 原点はここにあるのだろうかと痛切に感じました。2014/06/15

さんとのれ

3
ハプスブルク家による、結構場当たり的な検閲の歴史。啓蒙主義が高じて絶対主義的になり検閲を強化させる件が面白かった。正義のためにやっている、という思い込みがある分、このほうがある意味言論弾圧のための検閲よりたちが悪いのかもしれない。2014/04/22

ik

3
規制している側の体制システムが出来上がっていくさまや規制あってこそ生まれてくる機知などいろいろなエピソードが満載で面白い。ただ菊池さんの文章が好きで手当たり次第読んでみているので、筆致目当てで読むと歴史物のほうが迫力があって面白いような気も(他の著作でその部分を読んでしまっているのでそういう印象を受けてしまうのかもしれない)2013/09/09

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