内容説明
柳田国男が生涯をかけて確立した民俗学は何を目指していたのか―。それはけっして、失われゆく何かを懐かしむような学問ではない。古典となりつつある碩学の仕事に、未来をよりよく創造するための問いと、歴史を深く反省し、現代社会の諸問題と向き合うための知恵を読む。没後50年―柳田はいま、むしろ新しい。
目次
1 故郷を考える―民俗学の誕生
2 神秘を信じる―近代社会の抑圧
3 家族をつなぐ―家族問題の行方
4 地域に暮らす―民俗社会の機能
5 災害を超える―経世済民の思想
6 子供を見つめる―想像力の源泉
7 雑誌を生かす―同志連帯の広場
8 外国と接する―内在化する国際性
9 過去を省みる―日本近代の桎梏
著者等紹介
石井正己[イシイマサミ]
1958年、東京都生まれ。東京学芸大学教授。日本文学・日本文化専攻。柳田國男・松岡家記念館顧問。日本子守唄協会理事。筑摩書房『柳田国男全集』編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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