出版社内容情報
貧困の現実は本当に語られているのだろうか。貧者の存在をないものとしてやりすごさせる排除と隠蔽のメカニズムを暴き出し、他者と自己とが共有する「社会」への想像力を培う道を模索する。
内容説明
社会問題として論じられるようにはなったものの、貧困の現実はいまだ十分に可視化されてはいない。むしろ何も変わっていないのではないか…。貧者を取り囲む、「檻のない牢獄」とも言うべき世界は、われわれに鋭利な問いを突きつける―生かすのか殺すのか、と。その声を受け止めうる「社会」はいかにして可能なのか。貧者の存在をないものとしてやりすごさせる排除と隠蔽のメカニズムを暴き出し、他者と自己とが共有する「社会」という拡がりへの想像力を培う道を模索する。
目次
1章 排除による貧困(貧困問題の発生;貧困を論じるために;社会的排除;国家と社会;貧者の場所)
2章 檻のない牢獄―野宿者の社会的世界(檻のない牢獄;排除の地理学;ホームの空間・ホームレスの空間;距離の思想;野宿者の社会的世界;過去への投錨;生の露呈―抗いと抵抗)
3章 「非国民的なもの」の排除―東京の都市下層(国民化と排除;隠蔽のメカニズム)
4章 「都市的なもの」と「社会的なもの」(都市的なもの;思想としてのアーバニズム;都市下層の再編;都市下層の存在形態;福祉国家と隠蔽;野宿者;「国民」の変容と排除)
5章 「社会」の再構築へ
著者等紹介
西澤晃彦[ニシザワアキヒコ]
1963年、京都府生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程中退。現在、東洋大学社会学部教授(都市社会学、階級・階層構造論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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