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出版社内容情報
民俗学の古典のみならず幅広い分野から重要論考を集成、日本の怪異・妖怪文化の多様さ・奥深さを明らかにした画期的シリーズを新装復刊。「霊魂」の多様なイメージを探究する第6巻。
著者情報
1947年、東京都生まれ。国際日本文化研究センター名誉教授。専門は文化人類学、民俗学。『妖怪文化入門』『妖怪学新考』『異界と日本人』『聖地と日本人』など著書多数。
内容説明
“あの世”と“この世”の間でさまようものは?民俗学の古典のみならず幅広い分野から重要論考を精選、日本文化の多様さ・奥深さを知るテーマ別アンソロジー。
目次
1 総論(幽霊思想の変遷;怨霊から御霊へ―中世的死霊観の展開 ほか)
2 幽霊のイメージ(円朝における身ぶりと象徴;化物屋敷考 ほか)
3 芝居と幽霊(累曼陀羅;累とお岩 ほか)
4 文芸と幽霊(怪談の発生―文学史の側から;産女ノート―文芸がとらえた産女とその周辺 ほか)
5 幽霊思想の周辺(水と女の世間話―お姫坂の怪をめぐって;創造される伝説―名護屋城周辺地域の秀吉伝説 ほか)
著者等紹介
小松和彦[コマツカズヒコ]
1947年、東京都生まれ。国際日本文化研究センター名誉教授。専門は文化人類学、民俗学。長年、日本の怪異・妖怪文化研究を牽引してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐倉
15
柳田國男の幽霊論(特定の人物、特定の時間云々)を「それ違うんじゃ?」と疑問に思っていたのだが、『Ⅰ.総論』においてその点について民俗学者たちによる侃々諤々が語られていて知りたいと思っていた点が読めて満足。今昔物語の例を引くまでもなく雑な括りと思っていたが、小松和彦の解説で(その理由とも言える)柳田の幽霊へのスタンスなども取り上げられていた。一方で小松以外の論者は幽霊と妖怪を分けることには同意しており、自分もそう思う。これ以降の議論や論考も知りたくなるところ。2023/12/30
耳クソ
14
柳田國男と高田衛の論文が面白かったです。あと宮田登の論文の文中に「大岡越前守の居城であった武州岩槻城」とありますがこれは間違いです。2023/05/29
らむだ
3
古代の幽霊から近代の幽霊。芝居や文芸に現れる幽霊など取り上げられる年代もテーマも幅広く幽霊論の概論としてとても優れている。巻末の解説も丁寧で、幽霊について学びたい人に安心しておすすめできる一冊。2023/08/05
めーてる
0
日本人の幽霊観について、民俗学的な視点のみならず、絵画、口承文芸、歌舞伎などの観点も織り混ぜて、より深く掘り下げた本。2024/02/24