内容説明
テーマは二十四節気!ショートショートの名手が贈る、日本の四季を楽しむ24の新感覚短編集!
著者等紹介
田丸雅智[タマルマサトモ]
1987年、愛媛県生まれ。東京大学工学部卒、同大学院工学系研究科修了。2011年、『物語のルミナリエ』に「桜」が掲載され作家デビュー。坊っちゃん文学賞などにおいて審査員長を務め、また、全国各地でショートショートの書き方講座を開催するなど、現代ショートショートの旗手として幅広く活動している。書き方講座の内容は、2020年度から小学4年生の国語教科書(教育出版)に採用。2021年度からは中学1年生の国語教科書(教育出版)に小説作品が掲載。2017年には400字作品の投稿サイト「ショートショートガーデン」を立ち上げ、さらなる普及に努めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろこ
117
二十四節気を楽しく味わえる一冊。ショートショート作家、田丸さんの世界を久々に堪能。この作家さんが描く世界って、本当にあったらいいなのひらめきの煌めきがいっぱい詰まっていて楽しい。今回は日本の四季、二十四節気にギュギュッと。ギョッとしたり、クスッとなったり、時にそよ風のようにふわっとした優しさまで。「サマードーム」にホロっときた。四季を行事で感じる素晴らしさ、悩める者へのメッセージ性もいい。春告人が待ち遠しいけど、自分が今一番感じたいのは穀雨かな。春の雨の種類がこんなにもあること、漢字の美に改めてほれぼれ。2025/03/01
タイ子
81
ショート、ショートの名手、田丸さん。やはり、この人すごいなと思わせる一年二十四節季を季節ごとに各6話づつの物語。ショートなのに頭の中で壮大なイメージを膨らませる事のできるのが田丸さんのすごいところ。例えば立春は春一番に乗ってやってくる「春告人」という人がいたり、立夏は鯉のぼりの養殖をやってる人がいたり、立秋といえば盆踊りの夜に無くなったデパートが現れ皆を楽しませる、そして立冬は木枯らしの収集家がいるって話。思わずうふふと笑いながら読んでいるほっこり感たっぷりの現代のおとぎ話の世界。2025/02/23
Ikutan
62
二十四節気のイメージで綴られたショートショート。田丸さんの奇想天外で豊かな発想が光ります。鯉のぼりと戯れたり、天の川でラフティングしたり、初日の出と綱引きしたり。ワクワク心が躍ります。『コトノハチョウ』『雨天庵』ってネーミングも素敵ですね。お気に入りのストーリーは『師匠の梅』『サマードーム』『お盆の夜』『七草ガチャ』かな。ほろりとしたりクスっとしたり。日々忘れがちな彩り豊かな日本の四季を実感。慌ただしい毎日に、こんな夢が広がる世界は、ほっと心が洗われますね。2025/03/12
けんとまん1007
51
タイトルの「24のひらめき!と僕らの季節」の意味がわからないまま図書館で借りた。なるほど、そういうことなんだ。24節気、それを表す言葉。季節感。おそらく・・としか言えないが、この国だからこそなのと思う。移ろう季節と、それを感じ取る感性と表現。その豊かさと、それをモチーフにしたものがたり・・心地よい時間。「14歳の世渡り術」シリーズ・・いい本が多くて好きだなあ~。2025/02/05
TAKA
22
二十四節気をテーマに四季をテーマにしたショートショート。どれもが心に染み入るようにやさしい文章だった。田丸さんの発想力の凄さに改めて驚かされた1冊だった。2025/01/24