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内容説明
分け入っても分け入っても謎?世界の不思議に体当たり。呪術、精霊、悪魔、鬼…文化人類学者が体験した怪異。
目次
1 ベナンの妖術師(村津蘭)ベナン
2 ヒマラヤの雪男イエティ(古川不可知)ネパール(クンブ地方)
3 どうして「呪われた」と思ってしまうの?―現代ロシアの呪術信仰(藤原潤子)ロシア
4 かもしれない、かもしれない…(近藤宏)パナマ東部(中南米)
5 ヴァヌアツで魔女に取り憑かれる(福井栄二郎)ヴァヌアツ(アネイチュム島)
6 中央オーストラリアの人喰いマムー(平野智佳子)オーストラリア(中央部)
7 幼児の死、呪詛と猫殺しと夢見(奥野克巳)ボルネオ島(東南アジア島しょ部)
8 鬼のいる世界(川口幸大)中国(広東省)
9 映像によって怪異な他者と世界を共有する方法―ジャン・ルーシュの民族誌映画が啓く新しい道(イリナ・グリゴレ)日本
著者等紹介
奥野克巳[オクノカツミ]
文化人類学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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qoop
5
他の文化、他の人種を理解し共感を育てる学問としての文化人類学。本書は世界各地の呪いや魔物、死霊を題材に、人類学的思考を通してそれらが了解される心性、過程を(14歳の世渡り術シリーズらしく)平易に読み解く。現代ロシアの呪術信仰、ヴァヌアツの魔女、中央オーストラリアの魔物・マヌー、ボルネオの呪詛など…… わからないものを受け入れて世界を認識する様々な状況を、研究者たちが分析、体験、観察する様子が自らの筆で活写されている。中でも、研究者自身が自分の状況を「呪われた」と感じる瞬間を述べる点などは興味深かった。2024/04/18