感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sabosashi
8
ゲーテはさいわい長命をえて、その思考は深く突き進んだ。 そのゆえにゲーテについてなにかしら語っても、盲人の手探りによる象の印象にしかたどり着けないのではないかと怖れる。 わたしは中学の一年で図書館のウエルテルを読み、人並みに病に陥った。 その後、ファウストに手を出してみるが、手探りでしか読めなかったと悔いている。 さて、『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』は自己形成小説としてのパイオニアである。 まずはドイツでの芝居の伝統にどっぷりつかることになるが、しっくりこない。 2017/01/12