内容説明
古代より連綿と君主の地位を保ち続けた天皇。日本史の分岐点では、突出した存在の天皇が登場、時代の蛇取りを担った。どの天皇がいかなる役割を果たしたのか。日本にとって、天皇制とは…。20名の天皇から歴史を俯瞰する。
目次
1章 古代天皇制の確立に尽くした天皇(10代 崇神天皇―実在が確実な最初の天皇は、どのように大和朝廷を創始したか?;21代 雄略天皇―はじめて「大王」となった天皇。その壮絶な王位継承争いと大胆な外交戦略とは? ほか)
2章 台頭する貴族・武士にたいし権威を固守した天皇(50代 桓武天皇―平安遷都を行ない、学問を修めた貴族を指導する政治スタイルをつくる;72代 白河天皇―地方の武士が力をつける中で始まった院政の成果とは? ほか)
3章 武家政権の庇護のもと、存在意義を示した天皇(96代 後醍醐天皇―鎌倉幕府を倒しながらも、天皇親政に挫折した理由とは?;103代 後土御門天皇―朝廷勢力が衰退する中、過酷な戦国時代をいかに生き延びたのか? ほか)
4章 徳川幕府の統治下で権威を高めていった天皇(108代 後水尾天皇―江戸幕府の保護を受けたが、紫衣事件をきっかけに幕府と敵対することに…;115代 桜町天皇―大嘗祭、新嘗祭などの宮中儀式を復活させ、幕府とも良好な関係を築けた背景とは? ほか)
5章 近代日本の発展に大役を果たした天皇(122代 明治天皇―西洋化した君主のスタイルを確立。天皇を頂点とする体制は、どのようにして成立したか?;124代 昭和天皇―強硬な軍部に押されながらも、戦争を終結できたのはなぜか?)
著者等紹介
武光誠[タケミツマコト]
1950年、山口県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学博士課程修了。文学博士。現在、明治学院大学教授。専攻は日本古代史、歴史哲学。比較文化的視野を用いた幅広い観点から日本の思想・文化の研究に取り組む一方、飽くなき探究心で広範な範囲にわたる執筆活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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takuchan
星菫