内容説明
日本人の太古の記憶が織り込まれた「古代神話」。最新の科学から言語学・比較神話学まで、膨大かつ多彩な研究を踏まえて『記紀』を検証するなかで見えてきたのは、予想外にワールドワイドな先祖たちの姿だった。われわれの起源を探る旅に出る、刺激的な書。
目次
1章 『古事記』『日本書紀』と日本人誕生の謎(「記紀」はいかに誕生し、どう読み継がれたか;「記紀」には、何が書いてあるのか ほか)
2章 「記紀」という歴史書の成立に秘められた、驚くべき真実とは(『古事記』は日本語の一大革命だった;稗田阿礼と藤原不比等は同一人物か ほか)
3章 日本の古代史を形づくった「文化」や「人々」はどこから来たか(高天原はオリュンポスだった…;オオクニヌシはユダヤ生まれか ほか)
4章 神話と神々の“真の姿”から実際の歴史が見えてきた(「国生み神話」は、製塩作業を模していた;なぜ、日本の最高神は「女神」なのか ほか)
5章 国造りを担った英雄・異能者が現代にまで残した謎をとく(神武東征のスタートは沖縄か;神功皇后の「秋田漂着伝説」は本当か ほか)
著者等紹介
中山良昭[ナカヤマヨシアキ]
1953年、福岡県生まれ。同志社大学文学部文化史学科卒。歴史紀行作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さち
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記紀の歴史解釈についての珍説・奇説が書かれている。古史古伝について、江戸の出版ブームで内容が膨らませられたにしろ、記紀成立以前の、記紀の神話とは全く異なる神話の核となるものが書かれている可能性があるというのはその通りだなと思った。九鬼文書の出雲王朝や東日流外三郡誌の東北王朝についてもっと調べてみたら面白そう/記紀でニニギの話の後に海幸・山幸神話がくることを「過去にさかのぼる」と言っているが、その2柱はニニギの子であり時系列通りだと思う。著者は戦国・江戸の本を書いている人なので記紀自体には明るくないのかも2017/12/20
でろり~ん
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面白かったです。筆者が心配するような笑い飛ばしたくなる項目なんて無かったですけれど、ま、妄想だよね、という部分は少なからずある、という感想でした。ある日突然何かが発見されて、歴史そのものががらっと変わるなんてこともあるわけで、妄想の方が楽しいと思うタイプなので、純粋に楽しめました。前半は理路整然として頼もしく展開していきますが、中盤からは異論を唱えたはずの他人の説と同じ論法で目論見を記している感じになって、後半はシーケンシャルな流れは無くなって単発妄想ですね。でもまあ、トンデモ本では無いという印象でした。2017/01/21
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