内容説明
「うず巻き状の白い地震雲が見えた」「海底で泥が入道雲のようにわき立っていた」「季節はずれのヘビを何度も見かけた」阪神淡路大震災で寄せられた1500以上におよぶ貴重な前兆証言を徹底分析。地震と、その直前に見られる謎の現象の関係が明らかになってきた。どんな現象が起こるのか、どう地震予知に活かすかを、わかりやすく解説する。
目次
プロローグ あの大震災の直前、人々は驚くべき現象を目撃していた
1章 前兆現象の収集は地震予知の切り札
2章 種々の前兆現象を分析して何がどこまで解ったか
3章 「空」と「大地」のこの異変を見逃すな
4章 「動物」たちのこんな怪行動に注目せよ
5章 大地震の危険予知システム「PISCO」とは
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ted
5
著者の専門は地質学だったが、前兆現象の研究を始めるようになったのは、自らも被災した阪神大震災で何も予知できなかった無力感がきっかけだという。大地震の前には動物や大気の異常が必ずあるのだが、迷信と混同してまともに扱おうとしない科学者が多い中、そのメカニズムの解明に邁進し続けた著者の愚直な努力には頭が下がる。まえがきの結びには「何も知らずに命を失うことは、阪神淡路大震災の犠牲者6千数百人をもって最後にしたい。それが私の願いである」とある。今回の震災を知らずに今年1月に急逝されたのは、幸いだったかもしれない。2011/04/05
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