内容説明
尖閣諸島、北方領土、竹島…で、いま何が進行している?世界の領土・国境にはどんな問題があり、なぜ解決が難しいのか?事の発端から最新情勢までが、手にとるようにわかる本。
目次
1 これだけは知っておきたい「国境」と「領土」の基礎知識―例えば、空と海の国境はどのように決められている?
2 日中の主張と根拠は…尖閣諸島問題―例えば、2010年に日本を襲った漁船衝突事件の顛末は?
3 4島返還は叶うのか…北方領土問題―例えば、北方領土を占拠し続けるロシアの“言い分”って?
4 小さな島の大きな意味は…竹島問題―例えば、ある流行歌にみる韓国の竹島戦略って?
5 じつは対岸の火事ではない…アジアの領土問題―例えば、なぜ中国はチベット・ウイグルの独立を許さないのか?
6 刻々と情勢が変わる…世界の領土問題―例えば、ベルギーが言語紛争で、南北分裂の危険にあるって?!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
4
タイトル通りだいたい二時間で、世間を騒がす領土問題の概略がシンプルに大掴み出来る良書だが、丁寧さ、分かりやすさ、詳細さ、範囲の広さと深さ、客観性全てにおいて高橋 和夫らの「一瞬でわかる日本と世界の領土問題」の方が上位互換だからそっちの方がいいかなー。しかしこの安価さで大筋最低限今の領土問題がわかるお手軽さはかなり魅力的で、コストパフォーマンスが高い2013/05/03
ずみ
4
右派系、中国批判系な領土問題関連書籍が並ぶ書店の特集コーナーの中で、なるべく中立的なタイトルの本書を手に取ってみた。結果はタイトル通りで、日本目線ではあるが(日本人が読者なのだから当たり前だが)、それぞれの主張する根拠を客観的に述べていると思う。例えば尖閣問題では、歴史的観点ではやや日本有利、国際法上では拮抗、地政学的には中国がやや有利という風に映った。今のところ実効支配を進めているが、中国のしたたかな戦略の前にいつまでもつか。竹島に至っては韓国相手に日本は打つ手がもはやないとまで感じる。日本の外交は五流2012/11/20
02235
2
日本がかかえる領土問題、竹島、尖閣諸島、北方領土を中心に、それぞれの主張の根拠を示し、現状の問題点を説明している。海洋資源の権益だけでなく、民族のアンデンティティに関わる問題から、根拠のない主張になりがちなところを、歴史的経緯から振り返ることで、冷静な領土問題の議論をしていきたい。対馬とか沖縄とか、韓国や中国の主張はメチャクチャだけど、既成事実の積み重ねには注意しておかなければならない。そのほか、世界中で見られる領土問題を取り上げ、今起こっている事の真相が見えてくる内容。2013/04/07
Iko
2
残念ながら2時間で理解できるほど単純な問題ではなかったけれど、ほとんどが「おれのだ!」「いやぼくのだ!」みたいな子どもの喧嘩の延長で、つよいやつが無理やりぶんどって勝利っていうのも、もはや鉄板の流れだ。日本は外交戦略が甘く、中国やロシアがしたたかだというのには納得がいった。2012/11/09
こーすけ
1
再読。飛行機に乗っている間に読めそうに思ったのと、領土問題という島国である日本でも度々話題になる問題に興味をもったので購入。世界には多くの領土問題があり、それによって多くの人命が失われている。双方の利権がかかっているので平和的な解決も困難である。日本も隣国との領土問題があるが、時間をかけてでも平和的な解決方法を模索するべきかと思う。2019/07/01