内容説明
大和朝廷の土地開発にちなむ地名、荘園制度が生んだ地名、城下町の町づくりがわかる地名…など、全国の地名から驚くべき史実が浮かび上がる。
目次
1章 維新後の変貌、発展の中から生まれた地名(現在の県名と県堺はどのようにして決まったのか;旧国名への愛着から生まれた地名とは ほか)
2章 同地名が全国にある謎をその起原から解く(江戸、奈良など多くは地形からくる自然地名である;農村の暮らしと発展がわかる地名 ほか)
3章 古代朝廷の支配体制を今日に伝える地名(古代豪族の領地にちなむ地名;古代朝廷の職名にもとづく地名 ほか)
4章 武家社会のありさまが地名から浮かび上がる(かつて荘園があったことを示す地名;荘園の租税と土地開発にちなむ地名 ほか)
5章 幕藩体制下の町づくりと国土開発がわかる地名(地名に残された江戸城下の町づくり;全国に見られる城下町の成り立ちを示す地名 ほか)
著者等紹介
武光誠[タケミツマコト]
1950年、山口県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学院博士課程修了。現在、明治学院大学教授。専攻は、日本古代史、歴史哲学。比較文化的視点を用いた幅広い観点から日本の思想・文化の研究に取り組む一方、飽くなき探究心で広範な分野にわたる執筆活動を展開している
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感想・レビュー
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えんもん
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わが出身地、愛知県の話だと、トヨタ自動車の本拠地である豊田市とかも、なるほど思った。しかも昭和34年からだなんて、まぁ企業から名前をとってるからそうなんだけど、わりかし歴史は浅いんだーと。春日井市にある、愛知町が、愛知時計からとった、とか。へぇ~ですね。兵庫県神戸市の兵庫区とか。自分にゆかりがある地は、ちょっとおもしろいね。 2012/12/10
結城あすか
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よくある、珍しい地名を網羅してその由来を探ってるとかいう本ではなく、ごく普通の一般的な地名を主な対象として知名の由来を語ろうとしてる点は、この手の雑学本にしては堅実な内容だにょ。地名からその土地の歴史がわかるって話だけど、昨今の市町村合併で新たに作られていく合成地名やひらがな地名は歴史に基づくものではなく政治的な産物であるから、その地名からは歴史を探ることが出来ないということはとても重大な問題だと思うにょ。2005/04/24