内容説明
優れた才能を見いだし、育て上げ、ヒットさせる…。斬新な発想・広範な人脈・豊かな商才を備えたプロデューサーと芸術家たちの秘密を明かす!
目次
1 江戸のメディア王・蔦重いったい何者か?―生い立ちの謎から登場の時代背景まで(吉原生まれの吉原育ち、蔦屋重三郎の誕生;最初の刊行となった遊郭ガイドブック『吉原細見』 ほか)
2 蔦重がヒットメーカーになれた理由とは―彼に見出され、育てられた才人たち(生涯の相棒となったヒットメーカー山東京伝;大田南畝と狂歌師ネットワークの交流 ほか)
3 写楽を世に出した驚異のプロデュース―斬新な発想、驚きの商才、人脈のすべて(初出版を成功させた“販売しない”戦略;ライバルのミスに乗じた版権獲得 ほか)
4 蔦重を生み、知識人が集った「吉原」という別世界―江戸文化の発信地となった特異な事情(吉原はどのようにして生まれたか?;一流の文化人だった「花魁」の実態 ほか)
5 蔦重が現代の私たちに残した宝とは―大衆に開かれたエンタメとしての芸術(江戸絵画をリードした浮世絵の興隆;江戸・上方の独占から全国へ…図書流通の拡大 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫
2
2025年大河ドラマ「べらぼう」の放送を前にして、大量に書店に並んでいる予習本の中から一冊購入。「歴史の謎を探る会」の編ということで、専門家ではなく、複数の歴史ライターが共同で執筆したもののようであります。えらい数の参考文献を複数名で手分けして調べたのでしょうか、広く浅く、江戸の出版文化や吉原の風俗について、ひと通りの説明を押さえているところはまず及第点。ですが、何でもかんでも蔦屋重三郎の功績のように扱われているのは首を捻らされてしまうところ。等身大の蔦重のイメージが見えてこないのは残念でした。星3つ。2024/12/20
ギズモ。
1
大河ドラマと照らし合わせて読みたかったから、もう少し年代順に書いてあれば良かったな。 田沼意次失脚後の松平定信との出版規制と蔦重(出版業界)の政治風刺画の戦いが面白い。2025/02/11
funkypunkyempty
1
★★★★2025/01/05
果てなき冒険たまこ
1
来年の大河ドラマは「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」で横浜流星が蔦屋重三郎を演じるってんで(イケメンすぎる気がするけどね)来年に向けてこの手の紹介本は増えていくんだろうね。特に研究者や詳しい人が書いたわけでもなく資料をまとめた感じなんだろうけどまぁ凡そのところは網羅されてるんじゃないかな。浮世絵好きとしては来年の大河はマストなんだろうけどドラマって見ないんだよなぁ。。2024/10/17
テスター
0
大河ドラマの主人公という事でやはり気になり読んでみたが、この本だと先見性がありその道の天才肌という印象を受ける それと同時に浮世絵がどのように世間に浸透していったか 江戸時代の文化の成り立ちも分かってくるので興味深かった2025/02/18