内容説明
戦前は「安寧秩序を紊し風俗を壊乱するもの」として、戦後は「猥褻文書」として、発売禁止の憂き目をみた本は枚挙にいとまがない。それら発禁本の蒐集・研究ひとすじに五十年の著者の秘蔵本のなかから、折紙つきの名著珍籍をとりだし、読みたくても読めなかったホットパートをふんだんに紹介しながら、性表現を追求しつづけた作者と版元の苦闘の跡をたどる。
目次
『おいらん』(伝・平井蒼太)
『赤い帽子の女』(伝・芥川龍之介)
『未亡人』(伝・石角春之助)
『るづぼはたぎる』(伝・某有名作家)
『聖書』(著者不詳)
『志とり古』(梅原北明)
『日本性語大辞典』(桃源堂主人)『世界艶語辞典』(佐藤紅霞)〔ほか〕