感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨーイチ
21
時代劇考証の先生による入門書というか読み物。今回が初読だが、古武道とかの家元って肩書きが妙にそそる。この手の話はネット時代だと知識を集め易くなった現代では不要とも思えるが、中々どうして読んで損のない知識、見識があり、楽しかった。「自分が実践出来る」ってのは中々強みで、戦国時代の甲冑の着方なんて、流したけど「凄え」の一言。大前提として「人を殺せる道具」を合法的に持てた時代の「身の処し方」が基本な訳で納得できた。明治一桁期に日本を探検したバード女史の発言に「日本人は馬に反対側(右側)から乗る!」 続く2025/08/31
Kouro-hou
5
明治生まれの時代考証家で武術家でもあり、捕物グッズコレクターでもあった著者の本。NHKや映画の時代劇考証アドバイス等もしていたそうな。 ある意味失われた文化である時代劇の細かな史実と違う点などを指摘する本なわけですが、忠実に表現した方が面白くなると力説する一方、忠実にすると評判が悪くなるとボソりと書かれている所もあり、それでも時代劇は全部見てると好き好きオーラが出ている辺りに先生のジレンマを感じます。 個人的には「水蜘蛛は水上歩行器じゃないよ携帯ボートだよ。二個セットなんて書いてないよ」が目から鱗でした。2013/09/06
太陽の塔
4
★☆☆☆☆ タイトルに惹かれて手に取ったが、私的な感情が入りすぎ!人をバカにした様な批判の仕方は気持ちよく読むことができなかったしイライラした。TVや映画の時代劇は「劇」な訳でノンフィクションではなくフィクション。エンターテイメントな訳で...それを正すならおもしろおかしく書くか、事務的に書くかしないと、ただの揚げ足取りにしか感じなかった。2011/11/26
AICHAN
4
時代劇の時代考証というのは難しいものなんだなとあらためて思った。作者は厳格な時代考証家であり武道家でもあるが、テレビや映画にとっての時代考証は事実を忠実に再現することだけではないと承知している。そのへんがこの人の凄みだ。時代考証よりも私が興味を引かれたのは戦場での戦い方や武器の使い方と、昔の武道家の刀の使い方や馬の乗り方、日常の作法とその意味だった。もっと興味深かったのは昔の人の歩き方だった。古武道では確かにそうなのだが、一般人もそうだったか、再読を終えた今でも「ほんまかいな?」と思っている。2010/12/21
アブストラ
2
著者は武士の子なんですね。で武術家で考証家。時代劇も子供のころから大好きらしい。批判といったって、三田村鳶魚に比べたら優しいもんです。2014/08/30
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