河出文庫<br> H・P・ラヴクラフト―世界と人生に抗って

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河出文庫
H・P・ラヴクラフト―世界と人生に抗って

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  • サイズ 文庫判/ページ数 176p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309468198
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C0198

出版社内容情報

小説・漫画・映像・ゲームへ大いなる影響を与え続ける架空の神話大系「クトゥルフ神話」。その創造者であるホラー作家ラヴクラフトの生涯と作品を、『服従』『滅ぼす』など数々の問題作を放つ《世界一センセーショナルな作家》ウエルベックが熱烈な偏愛で語る、衝撃のデビュー作!

◎スティーヴン・キング序文「ラヴクラフトの枕」収録
◎解説=柳下毅一郎

○本文より
“人は人生を愛しているときには読書はしない。それに、映画館にだってほとんど行かない。何と言われようとも、芸術の世界への入り口は多かれ少なかれ、人生に「少しばかりうんざりしている」人たちのために用意されているのである。“
“人生に倦み疲れた心にとって、ラヴクラフトを読むことが逆説的な慰めとなるのがなぜなのかはよくわかる。実際、どんな理由であれ人生のあらゆる様態にたいして本物の嫌悪を抱くにいたったすべての人に、ラヴクラフトを読むよう勧めることができる。”

○目次
序文 ラヴクラフトの枕(スティーヴン・キング)
はじめに
第一部 もう一つの世界
儀礼としての文学
第二部 攻撃の技術
 晴れやかな自殺のように物語を始めよ
臆することなく人生に大いなる否(ノン)を宣告せよ
そのとき、大伽藍の偉容が見えるだろう
そしてあなたの五感、いわく言い難い錯乱のベクトルは
完全な狂気の図式を描きだすだろう
それは時間の名づけ難い構造のなかに迷い込むだろう
第三部 ホロコースト
反伝記
ニューヨークの衝撃
人種的憎悪
わたしたちはハワード・フィリップス・ラヴクラフトから魂を生贄にするすべをいかに学ぶことができるのか
世界と人生に抗って
読書案内
訳者あとがき
解説 人間嫌いの文学史(柳下毅一郎)


【目次】

内容説明

小説・漫画・映像・ゲームへの大いなる影響を与え続ける架空の神話大系「クトゥルフ神話」。その創造者であるホラー作家ラヴクラフトの生涯と作品を、『服従』『滅ぼす』など数々の問題作を放つ《世界一センセーショナルな作家》ウエルベックが熱烈な偏愛で語る、衝撃のデビュー作!

目次

第一部 もうひとつの世界(儀礼としての文学)
第二部 攻撃の技術(晴れやかな自殺のように物語を始めよ;臆することなく人生に大いなる否を宣告せよ;その時、大伽藍の偉容が見えるだろう;そしてあなたの五感、いわく言い難い錯乱のベクトルは;完全な狂気の図式を描きだすだろう;それは時間の名づけ難い構造のなかに迷い込むだろう)
第三部 ホロコースト(反伝記;ニューヨークの衝撃;人種的憎悪;わたしたちはハワード・フィリップス・ラヴクラフトから魂を生贄にするすべをいかに学ぶことができるのか;世界と人生に抗って)
読書案内

著者等紹介

ウエルベック,ミシェル[ウエルベック,ミシェル] [Houellebecq,Michel]
1958年フランス生まれ。ヨーロッパを代表する作家。98年『素粒子』がベストセラー。2010年『地図と領土』でゴンクール賞。15年『服従』が世界で話題を呼んだ

星埜守之[ホシノモリユキ]
フランス文学者・東京大学名誉教授。1958年アメリカ合衆国ペンシルヴェニア州生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shun

28
ミシェル・ウェルベックのデビュー作である本書は、偏愛するラブクラフト作品への批評集となっている。ウェルベックの小説からは連想しなかったが、著者のラブクラフト愛がひしひしと伝わるまさに熱烈と言える語り。批評ゆえに賛否が分かれそうな分析も目立ちますが、深淵な神話体系を全て一から創造した作家の生涯と境遇を読み解いていく過程はとても刺激に満ちていた。クトゥルー神話群のあの冒涜的な存在が元々人種差別的傾向を持っていた作家の性質に由来するとの言説には嫌悪を感じるものの、古の名状しがたい存在には不気味と心を惹かれる。2025/08/26

塩崎ツトム

18
「クトゥルフ神話」が日本に受容される過程では漂白されたが、かの狂気とは、どんな理性を標ぼうする人が、電車の中で肌の色の違う人や知的障碍者が隣に座ったときに感じてしまう、あの理性の外にある名状しがたい、否、理論化してはいけない「嫌な(卑な)気持ち」であって、そこはラヴクラフト自身が抱えていた性格的困難さに根差している。宇宙的恐怖というが、彼にとっての天地とはプロヴィデンスの町であり、ニューヨークですら、彼にとっては得体のしれない「エイリアン」の徘徊する、世界の果てのルルイエだった。(つづく)2025/08/09

ふるい

10
〈クトゥルフ神話〉の創設者であるラヴクラフトの、伝記的なエピソードや彼の小説の技術面について書かれている。HPLの原動力は人生と世界への憎悪であった。元々あった反動的なピューリタンの気質が、短い結婚生活時にニューヨークに滞在したことで異人種への嫌悪・恐怖が増幅された。小説において邪神の犠牲者となる人物像は、大抵アングロサクソンで教養があり控えめであり…と自身を投影した姿で描かれる。異人種(邪神)と交わることを恐れるHPLの心情が、マゾヒスティックな形で表現されている。2025/08/18

まさ☆( ^ω^ )♬

8
伝記的な内容なのかな?と何も考えずタイトルだけで購入した一冊。キングの序文も読んでみたかった。作者によるラヴクラフト論、興味深いエピソードや小説技法的な事柄が書かれており面白かった。これを踏まえて、創元推理文庫の全集と新潮文庫の傑作集を再読したら更に楽しめそうだ。読みたい本が沢山あるのに困ったな~。2025/08/25

zunzun

3
ウェルベックが初めて書いたものが本書らしい。ラブ・クラフトを人種主義的な面から読み直し、彼の作品にあらわれる異形の化けものたちはニューヨーク時代の蹉跌からうまれたものだとする論である。私はラブクラフトよりもウェルベックを愛読している人間なので、第三部の終わりにある一節に惹かれた。そこにはウェルベック小説の主題がすでに予告されており、彼は最初からウェルベックだったのだ!ということがわかるからである。引用しよう。2025/08/04

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