内容説明
明治に来日したラフカディオ・ハーン=小泉八雲は単なる外国人観察者としてではなく、日常生活に交わりながら日本を知り世界へ発信した。ある事件から日本人の心に思いを寄せた名編「停車場にて」、西洋文明と対決した青年を描いた「ある保守主義者」他、珠玉のエッセイ・評論、全十五編。日本解釈者ハーンの代表作。
目次
停車場にて
日本文明の真髄
門づけ
旅日記から
阿弥陀寺の比丘尼
戦後に
春
趨勢一瞥
業の力
ある保守主義者
神々の黄昏
前世の観念
コレラの流行期に
祖先崇拝についての若干の考察
君子
著者等紹介
小泉八雲[コイズミヤクモ]
1850年、ギリシャ生まれのイギリス人。作家、英文学者。本名、ラフカディオ・ハーン(Lafcadio Hearn)。19歳で単身渡米し、ジャーナリストとして活躍。90年、ハーパー社の通信員として来日し、翌年、松江の小泉節子と結婚。96年、日本に帰化。松江中学、第五高等学校、東京帝大などで英文学を講じながら、欧米に日本を紹介する著書を数多く刊行。1904年、死去
平川〓弘[ヒラカワスケヒロ]
1931年、東京生まれ。東京大学名誉教授(比較文学比較文化)。『東の橋 西のオレンジ』でサントリー学芸賞、『ラフカディオ・ハーン』で和辻哲郎文化賞、『西洋人の神道観』で蓮如賞、マンゾーニ『いいなづけ』の翻訳で読売文学賞・日本翻訳出版文化賞受賞。紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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