内容説明
カザノヴァは四十六歳になっていた。ヨーロッパを縦横に遍歴しながら、各地で浮名を流し、数々の冒険と数知れぬ女性との恋を生涯の糧としてきた彼も、運命を悲しみ、人生を失いつつあることに気づき始める。そして、自分の故郷であるヴェネチア共和国に帰還することを唯一の心の拠りどころにしながら、イタリア各地であらゆる手段を尽くす。しかしヴェネチア国事犯審問所は、かつて脱獄し国外逃亡したカザノヴァに対して、なかなか特赦を与えようとしない。
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- 和書
- みんなをつなぐアイヌの糸