内容説明
マドリッドで美しく敬虔な娘ドニャ・イグナシアに出会ったカザノヴァは、スペイン各地を旅した後に、その愛を深める。しかし、不謹慎な失態と旅券偽造の嫌疑から、彼はついに或る城館に幽閉される憂き目に遭う。釈放後、南仏のプロヴァンスに逃れる。そこには、忘れがたいかつての恋人アンリエットがいた―。大山師カリオストロの登場、ベティ嬢、グーダール、そしてカリメーナとの放埓な恋が、故郷イタリアに帰還した彼を満たす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mak2014
1
カサノヴァ自身も書いているが、年齢的なこともあり、あまり魅力的な恋には出会えなくなっている。その反面というわけではないだろうが、前巻に続いて悪女というか毒女にひっかきまわされるカサノヴァ。ある人望厚い伯爵を血迷わせ、さらにカサノヴァを使って嫉妬させようと言うニーナ。個性、行動、そして姉で母でもある女性から語られるニーナの出生の秘密。強烈過ぎる！2017/02/16
