内容説明
十九歳のカザノブァは、去勢歌手ベルリーノに出会い、彼が女性であることを暴いて恋人にする。その後、僧職を諦めて軍隊に入隊した彼は、トルコのコンスタンチノープルへ同行し、哲学者ユズフ・アリや踊り子、水浴をする三人のニンフなどに出会う。異国情緒も束の間、帰途のコルフーでF夫人の寵愛を得るために涙ぐましい努力を重ねた後、ヴェネチアに戻って伯爵令嬢や百姓娘に愛情を注ぐ。こうして彼は活気に満ち溢れた青春を享受しつつ、恋の修業を続けていく。
目次
アンコーナでの短かく、目まぐるしすぎる滞在。チェチリア。マリーナ。ベルリーノ。検疫所のギリシャの女奴隷。ベルリーノの正体。
ベルリーノの正体。彼の身の上話。禁錮処分にあう。不本意な逃亡。リミニに戻る。ボローニャ到着。
僧衣をぬぎ軍服をつける。テレザ、ナポリに出発。わたしはヴェネチアに向かい祖国の軍隊に入る。コルフー行きの船に乗る。下船しオルサラを散策〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mak2014
4
カザノヴァ19歳から23歳までの回想。1巻では短いページで場所や人物が頻繁に変わっていったので多少把握しづらい点があったが2巻では一つひとつのエピソードにある程度の紙数が割かれている。去勢歌手(カストラート)を装ったテレザ、寵愛を得るために必死の努力をしたF夫人、捨てられた恋人を追ってきた伯爵令嬢を助ける話など、いずれも物語としても面白く楽しめる。2016/09/17
la filla
0
カザノヴァは感情的で致した後に気持ちが冷める嫌な奴であるが、はたから見ると面白い。2017/12/06
わす
0
前巻に続いてカサノバのおっぱい描写が冴えわたる。「わたしは、ふっくらとした胸を見たが、そのゆっくりと、しばしば不規則に波うつ動きは、この魅力ある丘が生気にあふれたものであることを示していた。二つの小さな球のあいだには、せまく丸味をおびた空間があったが、それはまるで、わたしの乾きをいやし、わが唇に飲みつくされるためにつくられたような乳の小川といった感じだった」あと一巻とあわせて人がいるそばでヤる話が多い。そういう趣味なのか?2025/04/27